最適な人間関係は150人まで!?良い人間関係を築くのに大事なこととは
今回は誰しもが人生の中で悩んだことがあるであろう人間関係についての投稿です。
学校の友達、会社の上司・同期、趣味仲間、親友などのような直接的な人間関係に加えて、
一方的に認知している有名人やSNSで繋がりのある人など間接的な人間関係といったように私たちの人間関係は昔に比べて幅広いものになりました。
しかし、私たち人間には安定して維持できる人間関係の人数に限りがあります。
ある一定の人数を超えると私たちは人間関係をうまくさばききれません。
そして、この人間関係の人数は集団にも当てはめて考えることができます。
前置きは以上にして内容の方を見ていきましょう。
人間関係の上限は何が決める?
まず初めに私たち人間が安定した人間関係を維持できる人数は150人とされています。
この150人という数字が何をもとに出されたかと言うと、脳の大きさによるものです。
脳画像研究によるもので、友人や家族(SNSも含む)が多い人ほど、
脳の特定領域の容積が大きいことがわかりました。
この脳の特定領域は、前頭前皮質・側頭葉・側頭頭頂接合部・大脳辺縁系にまたがるデフォルト・モード・ネットワーク(DMN)のことです。
この脳領域は生命を持つものを認識して、他者の信念や精神状態を理解するだけでなく、さまざまな関係を管理しています。
つまり、脳の大きさが人間関係の大きさを表しています。
150人の人間関係
維持できる安定した人間関係は150人とされていますが、この中にも区分があります。
区分は友人、良い友人、かなり親しい友人、親友、親密な相手(恋人)に分けられます。
具体的な人数は友人150人、良い友人50人、かなり親しい友人15人、親友5人、親密な相手1.5人です。
この人数は友人150人の中から良い友人50人、良い友人50人の中からかなり親しい友人15人、かなり親しい友人15人の中から親友5人といった仕組みです。
親密な相手というのは基本恋人のことが多いのですが、人によっては恋人が2人いたりする場合もあることから1.5人となっています。
なので親密な相手は基本的には1人と考える方が無難ですね。
維持できる安定した人間関係は150人からですが、人間関係はもっと広く捉えられます。
1番の外枠は顔知っている程度の人(5000人)、次に名前を知っている程度の人たち(1500人)、次に知人(500人)、そして次に友人、良い友人…と続いていきます。
ここで気になるのがSNSやゲーム友達の関係はどうなるのかということです。
SNSやゲーム友達も基本的に同じ構造を取ります。
SNSでフォローしているだけの関係やよく投稿を見かける相手などであれば、知人や顔見知り・名前は知っている相手に分類できるでしょう。
お互いにやり取りし合ったり、定期的にコメントをしたりする相手であれば友人以上の分類にあてはまりますね。
人間関係の特徴&重要なこと
人間関係の特徴
維持できる安定した人間関係と言われるとピンと来ないところがあると思うので、この150人にの特徴を見ていきましょう。
この150人の人間関係の特徴は、接触頻度・親近感・助力意欲があります。
友人以上の人たちと顔を知っている程度・名前を知っている程度・知人の違いは、この3つの特徴の強さです。
友人以上に対する接触頻度・親近感・助力意欲は知人以下に比べてはるかに強いです。
そして、友人→良い友人→かなり親しい友人→親友→親密な相手と矢印が進むにつれて3つの特徴も強くなります。
普段の生活に照らし合わせて考えると、確かに仲の良い人とは遊んだり、ご飯に行ったりと会う頻度が高いので、その分親密感も感じます。
また友人と親友、恋人が困っていた時に力になってあげたい気持ち、あるいは自分自身に助けが必要なときにどれくらい助けて欲しいと期待しているのかを場面別で考えると違いがわかります。
逆に知人・名前あるいは顔知っている人に対しては、友人と比べると親近感はほとんど感じないでしょう。
接触頻度もたまたまどこかで会うといったレベルであり、その人たちに対して助けて欲しい・力になってあげたいという気持ちは自分自身の良心(常識的な範囲)に留まるでしょう。
人間関係で重要なこと
ここからは人間関係で重要なことについて見ていきます!
人間関係で重要なことは関係を継続する行動と時間です。
人間関係を継続する行動というのは、相手への連絡や会う頻度といったような相手との何かしらの関わりを指します。
衝撃の事実ですがかつて親友だった人と3年間会わないければ、前は相手のことを良く知っていたけど連絡を取らない相手・知人へと人間関係が変化します。
確かに僕自身の経験を振り返って見ると、小学校毎日遊んでいた親友も中学でそれぞれ別の部活やクラスになり、関わりがなくなったことで知人に等しい関係に変わりました。
友達と良い関係を維持するためには定期的にSNSでメッセージをやり取りしたり、会う約束をしたりすることが重要です。
次に時間について見ていきます。
その人と過ごした時間が長ければ長いほど、相手を助けてあげたい・何かしらの形で相手を支えたいという意欲が強くなります。
親友とは関係を継続する行動だけでなく、一緒に過ごす時間も自然と長くなります。
その結果、自分が人生の危機に直面していたら精神的にあるいは何らかの形で助けてくれる人物に繋がります。
何かしらの助けをしたら何かしらのお返しが付いてくるという関係でなく、お互いに見返りなく助け合える関係を時間は作り出します。
友情は何もしないと自然と薄れていくものです。
友情を薄れさせないように、あるいは強化するために「関係を継続する行動」と「時間」を大切にしましょう。
この知識からの学び
人間関係は今のところ150人が最適であり、親友や仲の親しい友達の人数の目安がわかりました。
ここからは考え方の問題ですが、無理に人間関係を広げる必要はないと捉えることができます。
人間関係が広い方が良いと世間一般的には思われるかもしれませんが、科学的には150人が最大で(今のところ)無理に最大限まで人間関係を広げる必要はありません。
それよりも今ある人間関係を整理し直して、自分にとって価値のある人間関係を大切にしていく。
そのために定期的に連絡や会う約束をしたり、時間を共に過ごして友情を強めましょう。
これは親友や仲の良い友達といった人間関係を手に入れたい人にも適した行動ですね。
ちなみにですが、私たち人間は相手と仲良くなる時に7つの要素を基準に判断しています。
その7つの要素は民族・出身地・現在地・道徳・音楽・政治・宗教といった情報から仲良くなれるかを決めています。
その中でも大切になる要素が道徳・宗教・音楽です。
海外のデータがもとになっているので私たち日本人に置き換えてみると、
道徳・音楽・出身地or現在地の要素が大事になってくるでしょう。
確かに言われてみれば、同じ道徳観であればその人のことを信頼しやすいですし、好きなアーティストや出身地・住んでいる場所が近ければ初対面の相手だと話が盛り上がりやすいですよね!
今回紹介した人間関係の知識は『宗教の起源』で扱われています。
こちらの本では「宗教はなぜ人間に必要だったのか」、「宗教は人間に何を与えるのか」といった点を科学的に考えていきます。
宗教の誕生や宗教がもたらす健康、また今回紹介した人間関係から集団に関する知識など豊富なことを学べました!
2025年最初に読んだ本ですが、今年読んでよかったランキング上位に入るであろう書籍です。
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