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【影響力の武器:なぜ、人は動かされるのか】簡単さのトラップ…簡単さが持つ力!

読書

【影響力の武器:なぜ、人は動かされるのか】簡単さのトラップ…簡単さが持つ力!

今回は簡単さが持つ力(簡便法)について紹介していきます。

簡単さがが持つ力とはどのようなものだと思いますか?

意外と知らない間に私たちは簡単さが持つ力の影響力を受けています。

その1例として、本「影響力の武器」で取り上げられていた話を見ていきましょう。



トルコの宝石店~簡単さが持つ力~

トルコの観光地にある宝石を販売しているお店の話です。

この宝石店はなかなか商品が売れないという課題を抱えていました。

そこで店員さんが焦りと売れにあ事の嫌気から「値段を2分の1(半額)に価格を下げろ」というメモをお店に書き残し、仕事から逃げ出しました。

そんなことも知らずオーナーがメモを読み、さらにオーナーは店員さんが書いた字を「価格を2倍にしろ」と読み間違えた。

そして、そのメモを読んだ次の日から宝石の値段を2倍にしました。

この話を見た限り、多くの人は「この宝石店はもうすぐ閉業するな」と思ったりしませんか?

僕自身もオーナーがメモを読み間違て価格を2倍にしたことで「あ…終わった…」と思いました(笑)

しかし、宝石の値段を2倍にした日からなんと宝石がどんどん売れ始めたのです!

半額ではなく、2倍の値段にしたことで売れたとはどういうことでしょうか。

まさにここに簡単さの持つ力が発揮されています。

このお店は観光地にあることもあり、客のほとんどが観光客でした。

その観光客にとっては値段が半分になったところでこのお店の宝石は果たしていいものか判断する材料にはなりません。

しかし、値段が2倍になったことで観光客にとっては宝石の質が良いか悪いかを簡単に判断できる材料になります。

トルコの宝石について詳しくない観光客が宝石の良しあしを見分ける最大の判断材料が宝石の価格ということです。

つまり、簡単さの持つ力(簡便法)とは複雑なことに対して、簡単に処理できる情報を頼りに課題を解決する方法です。

値段がもし逆の半額になれば、じっくり宝石を観察するか、値段で宝石の良しあしを判断するため、このお店の宝石は以前より売れなかったでしょう。

多くの人はじっくり宝石を観察して買うか買わないかを決めるという複雑な方法は避ます。

このお店の宝石が売れた理由としては、観光地ということもあって普段の生活より宝石等にお金が出やすいという利点もあります。

多くの客がトルコ石について勉強するのは大変だけど、値段で良し悪しがわかるならこの方法を選び、買い物をします。

「だって、専門家のお店の人が決めたから間違いない!!」という理由で。

これが簡単さの持つ力です。

私たちも普段の生活から簡単な方法を選んでいるでしょう。

例えば、「カルボナーラ  レシピ  簡単」と検索するように。



「専門家」というステレオタイプ~簡単さが持つ力~

よくこの言葉を聞きませんか、「専門家がいうから間違いない。」

この言葉も場合によっては、簡単さの持つ力に影響されています。

専門家が言うのだから自分で調べる必要もなく正しいと判断した場合、これは簡単さの持つ力が働いていますね。

もしその専門家について詳しく知らず、実際は自称専門家で信憑性が低かったり、

専門家の人が今日の気分でなんの根拠もなく発した言葉だとしても、専門家が言ってるから間違いないという判断は複雑な方法を避けています。

ある実験では、大学の先生が大学生に「来年から卒業するためには全部のテストを合格する必要がある」と卒業条件の変更を伝えた。

すると、今年卒業する学生は内容の変更とあまり関わりがないため、大学の先生が言うのなら必要なことで間違いないと内容の変更をあっさり受け入れました。

大学の先生(教育の専門家)が言ったという事実に対するステレオタイプが働きました。

それに対して、来年卒業する学生は内容の変更に深いかかわりがあるため、変更内容に注意が向く傾向が示されました。

この実験からは簡単さの持つ力は自分自身と関わりの深いところではあまり力が発揮されないことがわかります。

簡単さの持つ力に影響をされないためには、これは根拠のない思考(例:専門家が言ったから間違いない、価格が高いから良いものに間違いない)ではないかと自分自身にアンテナを張ることが大切です。

詳しくもっと知りたい方は影響力の武器をチェックしてください!



〇参考文献
ロバート・B・チャルディーニ、影響力の武器[第三版]:なぜ、人は動かされるのか、誠信書房、2014/7/10、492p

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